2022年5月26日リリース
「アフリカ55甲子園プロジェクト」がナイジェリアでも始動!
松井秀喜さんが初めてアフリカの若者たちに遠隔でバッティング指導
川上憲伸さんは名古屋からオンラインで参加しました
一般財団法人アフリカ野球・ソフト振興機構(J-ABS:ジェイエイブス/東京都新宿区、代表理事:友成晋也)は5月22日、ナイジェリアの首都アブジャで野球・ソフトボールの指導者など50名を対象に野球教室を開催し、元大リーガーの松井秀喜さんと川上憲伸さんが遠隔指導を行いました。
バッティングを指導したJ-ABSエグゼクティブ・ドリームパートナーの松井秀喜さんは、事前にナイジェリアの選手のバッティング映像を視聴し、選手たちへのアドバイスを録画。当日、現地で選手や指導者が視聴しました。ピッチングは、J-ABS特別コーチの川上憲伸さんが日本からオンライン指導をライブで行いました。首都アブジャの「アブジャナショナルスタジアム」と川上さんが滞在する名古屋をオンラインでつなぎ、投球する選手2名に川上さんがライブで指導し、質疑応答なども行いました。
今回、本プロジェクトで初めて元大リーガーのお二人が、遠隔とはいえ、アフリカの人々に野球技術を具体的に指導しました。選手や指導者たちからは、「日本とMLBで活躍した選手の指導を受けられるなんて夢のようだ」などといったコメントがあり、川上憲伸さんは「自分が野球で得た知識が少しでも彼らのモチベーションアップに役に立ってくれたら嬉しい。純粋に野球をする人が増えてくれることを期待している。指導者が、(たぶんアフリカで一番メジャーな)サッカーもいいけど野球もいいぞと言ってもらえるようになってくれたら」と語っています。
ナイジェリア野球・ソフトボール連盟(NBSA)との覚書署名式と記者会見(5月20日)
松井さんの映像を見るナイジェリアの指導者・選手たち
川上さんのオンライン指導をうけるナイジェリアの投手
川上さんのオンライン投球指導の様子
これに先立ち、5月20日、首都アブジャで、ナイジェリア野球・ソフトボール連盟(NBSA)とともに記者会見を実施。ナイジェリア野球開発プロジェクトの覚書が締結され、「アフリカ55甲子園プロジェクト」がタンザニア、ガーナに続き、ナイジェリアでもスタートし、今後、甲子園大会のような全国大会の開催を目指すことを発表しました。会見には、松永一義在ナイジェリア日本国大使館特命全権大使が出席、アブバカール・モリキ・フセイニ駐日ナイジェリア特命全権大使もオンラインで出席しました。
J-ABSでは、「アフリカ55甲子園プロジェクト」を共に進めていただく「ドリームパートナー」(個人、法人)を募集しています。ホームページよりお問合せください。
一般財団法人アフリカ野球・ソフト振興機構
〒160-0023 東京都新宿区西新宿3-3-13西新宿水間ビル6F
Phone 03-6777-0052(9:00〜17:00 土日祝日除く)
【取材のお問い合わせ】
報道担当:浦野英一 Email:pr@j-absf.org
*日中はメールでご連絡ください。
急ぎの場合のみ:080-9802-7778
■アフリカ55甲子園プロジェクト
J-ABS が進める主軸事業。アフリカの54か国と1つの地域を対象に、野球を通じた人づくりと競技の普及を目的に、アフリカ各国で全国大会(甲子園大会)開催を25年計画で広げていくプロジェクト。
主に3つの活動を行います。
1. グラウンドの整備方法や野球道具の支援などプレー環境の整備を支援
2. 野球の技術に加え、スポーツマンシップを育む日本型野球の指導方法を普及
3. 甲子園大会のような国内大会を各国で開催し、目標を持って挑戦する機会の提供
今回、ナイジェリアでは、上記2.として人づくり野球セミナー、元日本メジャーリーガー(松井秀喜氏、川上憲伸氏)による遠隔野球技術指導、人づくり野球協力協定締結を行うほか、上記1.として東京2020オリパラのホストタウンであった千葉県木更津市からの野球道具寄贈式などを実施しました。
■ナイジェリア野球開発プロジェクト
ナイジェリア野球は主にアメリカの平和部隊やアメリカ帰りのナイジェリア人などにより広められ、約30年強の歴史があります。しかし、ここ10年は野球人口も頭打ちとなり、オリンピックの予選も地域予選で敗退するなど、衰退の傾向にありました。
ナイジェリアは、アフリカ最大の経済力と人口を有するアフリカ有数のポテンシャルの高い国であり、J-ABSは西アフリカ野球の中心的存在としてナイジェリアとの連携の可能性を検討しました。かねてから友成代表と親交のあったナイジェリア野球連盟(NBSA)の幹部らと協議を行い、野球人口の増加と野球を通じた人材育成のニーズがあることを確認し、アフリカ55甲子園プロジェクトを進めることになりました。この計画に、駐日ナイジェリア・アブバカール・モリキ・フセイニ大使、在ナイジェリア松永一義大使も強く賛同され、両大使を交えたナイジェリア野球開発の検討を進めてきました。
5月20日、アブジャでNBSAとJ-ABSの間で覚書の署名が行われ、4年間でナイジェリアにおける人づくり野球教育セミナーや、野球道具の寄贈調達、そして中学、高校生レベルの全国大会「ナイジェリア甲子園大会」の開催を目指すことを覚書として取り交わしました。
また、東京オリンピックでナイジェリアのホストタウンだった千葉県木更津市もこれまで野球道具の寄贈などを行ってきており、今後も地方地自治体や民間企業と連携しながら、日本とナイジェリアの交流深化と投資促進も進めていきます。
■ナイジェリアで開催した「人づくり野球セミナー」の概要
人づくり野球セミナーは、英語ではBaseballership Education Seminarと表記します(J-ABSの造語)。アフリカの人材育成、経済社会の発展に寄与することを目指して日本型野球を普及するもので、アフリカの教育界から「子どもたちの生活態度、学ぶ姿勢に好影響がある」と評価いただいています。
場所:ナイジェリア・アブジャショナルスタジアム メディアセンター
対象:ナイジェリア国内の学校などで野球・ソフトボールの指導にあたるコーチ、教員など約50名が参加
主催:一般財団法人アフリカ野球・ソフト振興機構(J-ABS)
共催:ナイジェリア野球・ソフトボール連盟(NBSA)
協賛:(株)マージェリック、(株)極東技工コンサルタント、Matsui 55 Baseball Foundation
後援:在ナイジェリア日本国大使館
<プロフィール>
松井秀喜 (まつい・ひでき) J-ABS エグゼクティブ・ドリームパートナー
元プロ野球選手/Matsui 55 Baseball Foundation 代表理事
1974年6月12日生まれ。石川県出身。188㎝/95kg。
現役時代はニューヨークヤンキースや読売ジャイアンツでプレー。現在 ニューヨーク在住。
MLB:ワールドシリーズ優勝1回、ワールドシリーズMVP1回、オールスター2回 等
プロ野球:日本シリーズ優勝3回、日本シリーズMVP1回、リーグMVP3回、オールスター9回等々、2013年国民栄誉賞。
川上憲伸 (かわかみ・けんしん) J-ABS特別コーチ
元プロ野球選手/北京オリンピック日本代表
1975年6月22日生まれ。徳島県出身。180㎝/90kg。現役時代は中日ドラゴンズ、アトランタブレーブスでプレー。最多勝利2回、最多奪三振1回、沢村栄治賞1回、最優秀選手1回、日本シリーズ敢闘賞2回、オールスターゲームMVP1回。NPB21世紀初のノーヒットノーランを巨人戦で達成。現、野球解説者。野球の普及を目的にYouTuberとして活動。
友成晋也 (ともなり・しんや) J-ABS 代表理事
1964年7月16日生まれ。東京都出身。大学卒業後、民間企業勤務を経て1992年JICA(独立行政法人国際協力機構)に入職。1996年にJICAガーナ事務所所員、2012年にJICAタンザニア事務所次長、2018年にJICA南スーダン事務所長など3カ国通算8年半アフリカで勤務。2020年末にJICAを早期退職し、現職。慶應義塾高校、慶応義塾大学で野球部に所属。ガーナ・ナショナル野球チーム監督、タンザニア・ナショナル野球チーム監督、南スーダン・青少年野球団監督を歴任。
著述等:
・「アフリカと白球」(2003年発刊、文芸社)
※ビートたけし氏が帯コメントに登場(出演中のテレビ番組でガーナ国代表チーム監督としての奮闘ぶりを紹介)
・「野球人、アフリカをゆく」 (朝日新聞のウェブメディア「論座」2019年5月~2020年8月、南スーダンの活動など31回連載)
・米ニューヨーク・タイムズに「アフリカに野球を根付かせた日本人」として紹介され、2021年ニューズウィーク日本版で「世界が尊敬する日本人100人」に選出される。野球界からの選出は大谷翔平選手、ダルビッシュ選手、友成の3人。
(2021年ニューズウィーク夏季合併号 掲載記事)
■「アフリカ55甲子園プロジェクト」
J-ABS が進める主軸事業。アフリカの54か国と1つの地域を対象に、野球を通じた人づくりと競技の普及を目的に、アフリカ各国で全国大会(甲子園大会)開催を25年計画で広げていくプロジェクト。
主に3つの活動を行います。
1. グラウンドの整備方法や野球道具の支援などプレー環境の整備を支援
2. 野球の技術に加え、スポーツマンシップを育む日本型野球の指導方法を普及
3. 甲子園大会のような国内大会を各国で開催し、目標を持って挑戦する機会の提供
今回、ナイジェリアでは、上記2.として人づくり野球セミナー、元日本メジャーリーガー(松井秀喜氏、川上憲伸氏)による遠隔野球技術指導、人づくり野球協力協定締結を行うほか、上記1.として東京2020オリパラのホストタウンであった千葉県木更津市からの野球道具寄贈式などを実施する予定です。